令和6年分の確定申告が終わりました!!
この年は不妊治療クリニック2件(途中で転院したため)、産院にも通っており、とにかく通院件数が多い年でした。毎年確定申告はやっているので手続き自体は慣れているつもりだったのですが、保険診療・自費診療の混在、複数の補填、そして膨大な件数……と、なかなかの複雑さでした。
この記事では医療費控除の部分だけに絞って、私がやった手順と気をつけたことをまとめておきます。
医療費控除は収入が多い方でやった方がお得、なんだけど
医療費控除の基本として、家族分をまとめて一人で申告できます。夫婦どちらで申告してもいいのですが、所得が多い方が申告する方が還付金が多くなることがあります。所得税率は収入が高いほど高くなるので、控除の効果も大きくなるためです。
わが家の場合、夫のほうが収入が多い
……が、夫は細かい事務作業が大の苦手です。年末調整の書類ですらイライラしているタイプで、マイナポータルへのログインだけで「スマホが反応しない」と不機嫌になる。制度の仕組みを調べようとも思わない。会社のマニュアルも読まない。病院にもほとんどかかっていない(これは関係ないけど)。
もし夫にやらせていたら、途中でスマホを投げてそのまま申告放棄、払い損で終わっていた場面が何十回もあったと思います。
私はフリーランスの仕事もあるため、毎年確定申告が必要です。ということで、今回も私が申告しました。還付金の最大化よりも、申告が確実に完了することの方が大事、という判断です。
事前にやっておいたこと
Notionで通院交通費を1月から記録していた
不妊治療中で通院が多くなることは予測できていたので、1月からNotionで交通費の記録をつけていました。
記録していた項目
- 日付
- 病院名
- 交通手段(電車 / バス)
- 利用区間
- 金額
電車・バスの交通費は領収書が出ないので、こういった記録が後から集計フォームに入力するときに役立ちます。テンプレートを作っておいて、通院のたびにさっと記録するだけにしたので、思ったより続きました。(このNotionテンプレートについては別の記事でまとめる予定です)
領収書を仕訳しておく
保険診療の分はマイナポータルで医療費通知情報を取得できるため、領収書がなくても大丈夫です。ただし自費診療分の領収書はしっかり保管しておく必要があります。
不妊治療や妊婦検診は保険診療と自費診療が混在していて、1枚の領収書に両方が記載されていることもあるのでちょっとややこしいです。
私は領収書をこんな感じで整理してから処理を開始しました。
領収書仕分け
- 病院・薬局ごとに分ける
- 更に自費診療が含まれる領収書だけを分ける
- 自費診療分だけを見て集計フォームに入力する
- 交通費は1年分の合計を1行でまとめて入力する
交通費は国税庁の公式によると「人ごとにまとめて入力してOK」とのことなので、Notionの記録から1年分を合計して「電車」として1行で入力しました。Notionの記録はPDFに書き出して保管しているので、内訳の証拠もばっちりです。
医療費控除の対象になるもの・ならないもの
不妊治療と妊婦検診まわりで対象になるものをざっくりまとめます。
対象になるもの
- 不妊治療費(保険診療・自費診療どちらも対象)
- 妊婦検診費(自費分も含む)
- 処方された薬の費用
- 通院のための電車・バス代
対象にならないもの
- ガソリン代・駐車場代
- サプリメント(医師の処方なし)
- 美容・健康増進目的のもの
交通費については、電車・バスは領収書なしでOKです。利用区間と金額の記録があれば問題ありません。
また、補填される金額(後述)は医療費から差し引いて計算する必要があります。
実際の確定申告でやったこと
スマホの確定申告作成コーナーからマイナポータル連携なしで申告
令和6年分は不妊治療クリニック2件+産院+持病の通院が重なり、マイナポータルで取得できる保険診療分の件数が膨大でした。マイナポータル連携を使うと補填の訂正が1件ずつ発生するため、「これ全部直すの?」となってしまいました。
ということで今回はマイナポータル連携をしない方法で進めました。PCの確定申告作成コーナーからe-Taxと連携しようとしたときも何度やってもエラーになったので、スマホから進めています。
確定申告の手順
- マイナポータルから医療費通知情報をダウンロードする
- 医療費集計フォームに入力する
- スマホの確定申告作成コーナーへ進む
- 医療費情報の取得で「マイナポータル連携しない」を選択
- マイナポータルからダウンロードした通知の合計金額と補填の合計金額を入力
- 集計フォーム(自費分+交通費)を読み込む
保険診療分はダウンロードした通知の合計金額をそのまま入力するだけなので、件数が多くても訂正の手間がかかりません。件数が多くて訂正がしんどそうな年は、最初からこの方法の方がラクだと思います。
マイナポータルから医療費通知情報をダウンロードする


マイナポータルを開き、「わたしの情報」から1〜12月分の医療費通知情報をダウンロードします。これが保険診療分の合計金額の根拠になります。
「窓口負担相当額」が保険診療で実際に支払った金額の合計ということになります。
ここで補填される金額についても確認しておきました。助成金や高額医療費精度で補填される金額は、実際に支払った金額が上限になります。つまり「払った金額 ≥ 補填される金額」になっているかをチェックしておくのが安心です。
特に付加給付と民間の医療保険が両方おりるケースは、合計すると支払った金額を超えてしまう可能性があるので確認した方がいいと思います。
補填される金額の扱いについて
保険適用になったとはいえ、体外受精まで進んでいると1回のお会計で20万円近くガツンと支払いして、後から高額療養費や助成金が返ってくる……というパターンが何回もありました。この「後から返ってくるお金」が補填にあたるため、医療費控除では必ず差し引く必要があります。
医療費控除では、以下のように補填される金額を差し引かなければなりません。
補填される金額
- 高額療養費
- 不妊治療助成金(自治体)
- 会社の付加給付
- 民間保険の給付金 など
ポイントは補填はその給付の対象となった医療費から差し引くという点です。
高額療養費などは1ヶ月ごとに判定されるため、確定申告での申請も月単位で帳尻を合わせる必要があります。
たとえばある月に3回通院して10,000円・10,000円・10,000円を支払い、あとから10,000円が高額療養費として返ってきた場合、その月の最初の1件に「10,000円」と入力して帳尻を合わせます。
10,000円・5,000円・5,000円・5,000円・5,000円を支払って20,000円が返ってきた場合は「-10,000円」「-5,000円」「-5,000円」という感じで、合計が合うように分けて入力します。
マイナポータル連携だとこの訂正が膨大な量になってしまったのです。
国税庁の医療費集計フォームに入力する
国税庁のサイトからダウンロードできるExcelの「医療費集計フォーム」に、自費診療分と交通費を入力します。保険診療分はマイナポータルからダウンロードした医療費通知情報を使うので、集計フォームへの入力は不要です。
事前に仕訳しておいた自費分の領収書を見ながらを1件ずつ入力し、交通費は1年分の合計を「電車」として最後に1行まとめて入力しました。
不妊検査など、助成金が出たものは「補填される金額」へ入力していきます。
スマホの確定申告作成コーナーへ進む
マイナポータルアプリの「確定申告」からスマホ版e-TAXへアクセスします。


生命保険控除やふるさと納税も連携しているので、マイナポータル連携を利用して証明書等のデータを取得はいったん「利用する」で進めます。
医療費通知情報のチェックを外す
マイナポータル連携でデータを取得した画面です。


今回、医療費通知情報はマイナポータル連携をしないので、「控除証明書等の取得」画面で、医療費通知情報のチェックを外します。
医療費通知(お知らせ)を入力する
まずは保険診療分です。


「医療費通知(お知らせ)の入力」から入力を行います。
- A:ステップ1で確認した「窓口負担相当額」
- B:基本的にはAと同じ
- C:補助金や付加給付で戻ってきた金額の合計
医療費集計フォームを読み込む
次に自費診療分・交通費です。


「医療費の領収書等入力」から作成した集計フォームを読み込みます。
あとは画面の指示に従って進めていきましょう!
おわりに
不妊治療クリニック2件+産院という通院の多い年の確定申告は、保険診療・自費診療の混在と複数の補填があってなかなか手間がかかりました。
ただ、1月から交通費をNotionで記録していたおかげで、集計フォームへの入力はスムーズに終わりました。通院が多くなりそうな年は早めに記録の仕組みを作っておくのがおすすめです。
次の令和7年度分は出産費用が加わります。今度はクリニックがなくなり産院のみになったので、また違うやり方で申告しました。そちらもまとめる予定なので、よければあわせて読んでみてください。

