冬の防寒対策と言えばユニクロの「ヒートテック」が有名ですが、無印にも同じようなコンセプトの「あったか綿」というインナーがあります。どちらも湿気を吸収して発熱するしくみで、インナーとして着るととてもあったかいです。
私自身、昨年はヒートテックを着ていましたが今年はあったか綿を試してみたので、両方使ってみた感想・比較をしていきたいと思います。
個人的には無印の「あったか綿」の方が良かったです。アトピーや乾燥肌の方にはオススメ!
ヒートテックとあったか綿を比較
ヒートテック | あったか綿 | |
---|---|---|
素材 | 化学繊維 | 天然繊維 |
暖かさ | ノーマル/極暖/超極暖 | ノーマル/厚手/ウール |
カタチ | 7種類 | 8種類 |
着心地 | 動きやすい | 肌に優しい |
こんな人に | 機能性重視 | 敏感肌・乾燥肌 |
価格 | 990円~ | 990円~ |
こうしてみると価格やラインナップは似ていますね。無印が後発なので、ユニクロのヒートテックを意識していることがよくわかります。
違いとしては素材とそれに伴う着心地の部分が上げられます。
ヒートテックはつるっとしていていかにも化学繊維を着ているという感触が強いのに対し、無印は綿のざらっとした感触があります。
吸湿発熱:肌の水分を吸収して発熱する
「ヒートテック」も「あったか綿」も肌の水分や汗を吸収して発熱する吸湿発熱という効果を利用した衣類です。
ユニクロはその発熱性能を高める方向、無印は天然素材にこだわる方向でブランディングをしていますね。
暖かさとしては正直どちらも変わりないと思いますが、ヒートテックは即効性があり、あったか綿はじわじわ暖かくなるという印象を受けました。
吸湿発熱素材は、繊維自身が熱を発して体を暖める機能を持たせた素材です。これは物質が水分を吸着した時に熱を発するという特性(吸着熱)を生かしています。発熱素材にはアクリル系素材やキュプラを使用した素材など多様な種類がありますが、最近では発熱機能だけでなく、柔らかな風合いや吸水速乾などの別の特長を付与して、快適性をさらに高めた素材が人気を集めています。
日本化学繊維協会
最近ではユニクロからもヒートテックコットンが発売されているので、ユニクロの方が選択肢の幅は広いです。
ユニクロ「ヒートテック」
写真は左から、ヒートテックコットンVネックT(極暖・9分袖)Lサイズ、ヒートテックVネックT(9分袖)Mサイズ、ヒートテックブラUネックT(8分袖)XLサイズです。
ちなみに、サイズ感はMEN M=WOMEN L~XLくらいです。
ヒートテックのインナー
ヒートテックインナーの特徴
- 体の動きに合わせて伸びるウルトラストレッチ素材
- アウターに響きにくい
- 長袖のブラトップがある
- 袖が短め(アウターから飛び出ないように設計されている)
- 保湿成分のアルガンオイル配合
- 乾燥・肌荒れ・かゆみなどのトラブルがおきやすい
- 洗濯で糸がほつれて伸びやすい
スタンダードなヒートテックインナーはつるっとしていてストレッチが効いているのが特徴です。
素材:ポリエステル 39%、アクリル 32%、レーヨン 21%、ポリウレタン 8%となっており、化学繊維の割合が高いです。保湿素材としてアルガンオイルを繊維に練りこんであるそうです。
ヒートテックのメリット
ヒートテックといえば、薄くてアウターに響かないのにしっかり暖かいところが最大のメリットだと思います。ストレッチも利いていて動きやすいです。
そして個人的にうれしいのが長袖のブラトップがあるところ。
最近では家でも外でもブラトップばかりです。ユニクロのブラトップは程よいフィット感でカップも一体型なので、そのまま洗濯出来てめちゃくちゃ楽なんですよね。
裏から撮影してますが、向こう側が見えるほど薄いです!ワンシーズン着たのでところどころ白い糸が出てきています・・・。
ヒートテックのデメリット
私はアトピーがあってすごい乾燥肌なんですが、ヒートテックは特殊加工の化学繊維で吸湿性を高めているせいか乾燥がひどくなって赤くなったりかゆみが出てしまいました。
去年は原因不明でアトピーが悪化していたので皮膚科で相談したところ、ヒートテックが原因かもしれないとのこと。無印の「あったか綿」に変えた今年は特に悪化していないので、やっぱり合わなかったのかもしれません。
うーん・・・。それ、ヒートテックじゃないの?合わない人は合わないからねぇ。やめたほうがいいかもしれないね。
あと、洗濯を繰り返すとちょこちょこ白い糸がほつれて伸びてきます。シワにならないのは良いんですが笑
それに伴って暖かさも低下しているような?
ヒートテックコットン
肌荒れのデメリットを打ち消すかのようなヒートテックコットンシリーズ。肌面(裏)にコットンを100%使用しています。
素材:綿 52%、アクリル 41%、ポリウレタン 7%となっており、ポリエステルの代わりに綿を使用した感じです。
「極暖」というシリーズで通常のヒートテックよりちょっと分厚く、裏から撮影しても透けていません。2重になっているわけではなく、縫い目の表と裏で素材が違うような、不思議な仕上がりです。
エアリズムコットンは何故か表面がコットン・肌面がエアリズムでしたが、あれの反対バージョンのような感じです。こちらは数回の洗濯では縮むでもなく伸びるでもなく、特に変化は見られません。
内側の肌触りはまんま綿なので、これなら肌荒れが起きないのかも?旦那が今年買ったものなので私は使用しておらず、使用感は不明です・・・。
無印「あったか綿」
写真は一番薄いタイプのあったか綿 XXLです。以前別の薄手の服でXLが小さかったのでXXLにしました。幅はユニクロのXLよりほんのちょっと大きいけどほぼ同じ、丈や袖は無印XXLの方が長い感じです。厚みはヒートテックとヒートテックコットンの中間くらい。
2022年からリニューアルしたようです!
2022年、秋冬の機能性インナーを新しくしました。
無印良品
天然素材である綿に特殊な技術をほどこし、
身体から発散する蒸気を熱に転換する「吸湿発熱のちから」を高めた、あったかインナー。
あたたかさや着用シーンで選べる3種類です。
あったか綿のインナー
あったか綿インナーの特徴
- 綿本来の吸湿発熱機能を向上
- 肌の乾燥をおさえる
- 静電気をおさえる自然素材の組合せ
- 乾燥機で縮みやすい・ほこりが付きやすい
- 一番薄いのは綿100%ではない(昨年と比べて綿の割合は減った)
- 長袖のブラトップがない
オーガニックコットンにブナを原料にした天然由来の再生繊維であるレーヨンを混合。乾燥肌や敏感肌に優しいつくりになっています。暖かさのしくみはヒートテックと同じ吸湿発熱ですが、綿本来の吸湿発熱の機能を更に高める特殊加工で肌への負担は少ないように思います。
素材:綿 53%、レーヨン 41%、ポリウレタン 6%となっており、天然素材が売りになっています。
あったか綿のメリット
ちょっとコシがあり綿独特のごわつきは感じますが、伸縮性があって肌触りはなめらかです。丈が長いのでズボンにしっかりインできるところもいい!
ふつうにコットンのTシャツを着ているような感じでじわじわ暖かくなります。確かに上の服を脱いでもあまり静電気がおきません。
素材開発担当者へのインタビューでこのようなメリットを挙げているのを見つけました。「チクチク感」「かゆみ」は静電気が原因なのですね。
1つ目は肌に優しいこと。綿は水分量が他の化学繊維に比べて高く、肌の油分を過剰に吸収することがない。ポリエステルやアクリルは親油性で肌の油とくっつきやすく、乾燥を防ぐために必要な皮脂までもをふき取り、肌の乾燥を助長してしまうという。
2つ目は静電気が起きにくいこと。合成繊維の場合、静電気が原因で「チクチク感」「痒み」が生じることがあるが、綿は水分を含むため帯電しにくく、ウール素材のニット製品などを重ね着しても静電気が起きにくい。
ITmedia
そして最大の売りである肌への負担軽減。乾燥しない!!という実感はありませんが、実際赤くなったりかゆくなったりはなくアトピーは悪化していないので、肌に優しいのは確かだと思います。
あったか綿インナーのデメリット
綿とレーヨンの混合で伸縮性はありますが、乾燥機を繰り返し使うと少し縮みます。綿100%ほどではないですが。それも加味してちょっと大きめサイズにするといいかもしれません。
あと黒だと、乾燥機を回した後のほこりが結構目立ちます。あまりにひどい時はコロコロで取りますが、これはちょっと気になりますね。
一番薄いタイプは綿100%ではないです。2022年にリニューアルして綿の割合が減ったせいか、「チクチクする」という口コミが複数ありました。以前のあったか綿は綿93%?だったので、そのユーザーさんからは不満の声が上がっていますね。気になる方は「あったか綿 厚手」が綿100%のインナーなので試してみるのが良いと思います。
それから「あったか綿」に限らず、無印には長袖のブラトップがありません。普通のタンクトップやシームレスブラはありますが、カップ分離型でそのまま洗濯すると飛び出してきたり、折れ曲がったりします。ここはユニクロを見習ってほしい・・・。
確かに「あったか綿」という商品名なので綿100%と誤解されるような表現はどうかと思いますね・・・。
まとめ
ヒートテック | あったか綿 | |
---|---|---|
素材 | 化学繊維 | 天然繊維 |
暖かさ | ノーマル/極暖/超極暖 | ノーマル/厚手/ウール |
カタチ | 7種類 | 8種類 |
着心地 | 動きやすい | 肌に優しい |
こんな人に | 機能性重視 | 敏感肌・乾燥肌 |
価格 | 990円~ | 990円~ |
どちらも長所・短所があるのでお好みで選ぶのが一番ですが、「冬はヒートテック」じゃなくて、他にも選択肢があるということを知ってほしいです。
私は使っていないので使用感は分からないのですが、ユニクロの「ヒートテックコットン」もよさそうですよね。やっぱり口コミでも「ヒートテックはかゆくなる・乾燥する」という声をよく見かけましたが、ヒートテックコットンではマシになったという声もありました。
自分にあう発熱機能付きインナーを探してみてください!